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― スーパーマルチモール工法 ―

エイコーエンジニアリング

より安全に、確実に、迅速に、安価に。

より安全に、より確実に、
より迅速に、より安価に。

 日本の広範囲を襲った集中豪雨。河川の氾濫や洪水、土砂災害により甚大な被害をもたらしました。
 今後、こういった豪雨災害による被害を軽減するために、効率よく浸水対策を行なえる雨水幹線の整備が必要とされています。私共工事施工側の役割は、より安全に、より確実に、より迅速に、より安価に、工事を行なう手段を見出さなければなりません。
 推進工事の難しさは、地下の見えないところにはたくさんのトラブル要因があります。地盤の変化、推進管や支圧壁の破損、掘進機ビットの破損、障害物への遭遇、異常出水、等々。
 スーパーマルチモール掘進機は、長年の推進工事で経験したこういったリスクをどうすれば解決できるかを考え、どれだけ難しい施工条件にも救出立坑を掘らずに地上に影響を与えずに、必ず安全に到達できるよう開発した大口径掘進機です。

概要
推進工法
スーパーマルチモール工法

スーパーマルチモール工法

大口径管密閉型推進工法・面板加圧方式 泥水式推進工法

面板加圧方式 泥水式シールド工法・泥土圧式シールド工法

 スーパーマルチモール工法は、呼び径φ2000㎜~φ3000㎜の大口径推進管を押し管とした推進工事を主体としていますが、同径程度のシールド工事も施工可能な工法です。
 完全密閉型の掘進機を使用しており、推進中は遠隔操作で掘進機内は無人です。
 地下水圧が10m以上あるような深いところでの推進工事であっても安心して施工できるように、切羽保持は泥水加圧方式と面板加圧方式の2方式併用です。

特徴
スーパーマルチモール工法φ2000㎜~φ3000㎜
スーパーマルチモール工法

特徴.01

スーパーマルチモール工法

岩盤層、礫・玉石層、転石も、大きさに係わらず推進

 多連モーターと外周駆動装置により、強大な破砕能力を発揮します。軟岩には切削ビット、硬岩にはローラービットを装着します。一軸圧縮強度20MN/㎡以下の軟岩は切削ビットで、一軸圧縮強度20MN/㎡以上の軟岩から中硬岩、硬岩はローラービットで推進します。
 普通土質や、礫径の小さな礫混り土は切削ビット、礫径が大きな砂礫、玉石地盤はローラービットで推進します。ローラービットは玉石や転石も細かく粉砕するので、掘進機が振られてしまうことなく精度良く推進することが出来ます。

特徴01-01 特徴01-02

特徴.02

岩盤層、礫・玉石層、転石も、大きさに係わらず推進

面板加圧と泥水加圧で、自沈軟弱地盤でも安定した推進

 切羽の安定は、面板加圧と泥水加圧の2方式併用となります。
 開口率の小さな面板で切羽を抑える面板加圧方式と、泥水加圧で切羽の水圧を抑える泥水加圧方式を常時併用して切羽の安定を図ります。
 押付力測定装置と水圧(土圧)計を有しており、土圧抵抗を確認しながら推進できるので、取り込み過多による崩壊、地盤沈下を起こしません。低土被り無水層、岩盤層、急勾配施工時の土圧の変化にも対応できます。
 また、掘進機全体の機長を長くし、重量のある機械部品を後部に配置するなど、軽量化、重心を掘進機のセンター近くに持ってくることで、軟弱自沈層でのノーズダウンを防ぎます。

面板加圧と泥水加圧で、自沈軟弱地盤でも安定した推進 面板加圧と泥水加圧で、自沈軟弱地盤でも安定した推進

特徴.03

feature

掘進機内部より地盤改良を施し、互層地盤に対応して推進

 軟弱層の下部より、岩盤層が出てきた大きな転石に遭遇したなどして、急激にカッタートルクが上がり、修正が取れなくなることがあります。
 掘進機内部より薬液注入ロッドを伸ばし、地盤改良することで、上部軟弱層の崩壊を防ぎ、精度を保ちながら推進することが出来ます。

掘進機内部より地盤改良を施し、互層地盤に対応して推進 掘進機内部より地盤改良を施し、互層地盤に対応して推進

特徴.04

feature

掘進機内部よりビットの交換が可能なので、長距離推進

 硬い岩盤を推進すれば、ビットは摩耗します。摩耗の度合いは岩盤の性質や強度により変わります。掘進機隔壁(バルクヘッド)中央部に大きな点検扉を設けることで、チャンバー内への出入りを容易にしました。機内からビットの損耗状態を点検し交換できると共に、土質に応じて切削ビットとローラービットを交換することも可能です。
 機内からのビット交換を行う際には、切羽からの湧水を防ぐため圧気を使用します。これにより地山の細粒分やテールボイドの滑材が、湧水とともに流れ出るのを止めることができます。

掘進機内部よりビットの交換が可能なので、長距離推進 掘進機内部よりビットの交換が可能なので、長距離推進

特徴.05

feature

圧気工法と薬液注入を施し、掘進機内から障害物を除去

 推進中突然、障害物に遭遇することは多々あります。木杭やPC杭、流木、基礎構造物、H型鋼、鉄板、鋼矢板、等々。
 上下左右に設置した押付力測定値の変化と、カッター電流値から障害物を検知できます。
 圧気工法により杭内に気圧を掛け、点検扉から障害物の材質、管渠との位置関係を目視で確認し、管理者との協議に必要な書類を測量や画像で記録できます。
 撤去作業は、面板の開口率が低いことから切羽での地山の露出が少なく、入坑者の安全空間が確保できます。

圧気工法と薬液注入を施し、掘進機内から障害物を除去 圧気工法と薬液注入を施し、掘進機内から障害物を除去

特徴.06

feature

3段の方向修正装置により、急曲線推進

 岩盤での急曲線推進を可能にするため、掘進機は3段に折れます。第1、第2、第3修正装置があり、第3修正装置は掘進機面盤に掛かる土圧を感知します。土圧反力を適切にとることで方向修正が正確になり、きれいな曲線推進が可能になります。
 岩盤での急曲線推進を可能にするため、掘進機は3段に折れます。カッターヘッドの第1修正装置は短く、小さな修正で方向制御することができます。中折の第2修正装置は、掘進機胴体を湾曲させることで、急曲線推進を可能にしました。後部の第3修正装置は、上下左右に掛かる推力の大きさを調整し、外周面に競りを与えずクリアランスを無理なく推進できます。
 また、急曲線の推進では後方にカーブ筒を接続し、目地の開きを均等に保ちます。

3段の方向修正装置により、急曲線推進 3段の方向修正装置により、急曲線推進

特徴.07

feature

掘進機の小さなクリアランスと推進中の塑性滑材で、地山の崩落を防ぐ

 大口径推進では、特に緩み土圧の発生が起こります。表面積の大きい大口径の掘進後の沈下を抑えるために、管と地山との隙間(テールボイド)を最小限度にしました。
 また、掘進機通過後に、塑性滑材をテールボイド全体に注入し、クリアランスを埋めることで、管周囲の地山の緩みを防止し、地表面および近接構造物への影響を無くします。
 塑性滑材は、こんにゃくの様な塑性体で水に希釈されにくく流動性が小さいため、テールボイドに殆ど滞留します。地山と推進管との摩擦抵抗が効果的に抑えられ、推進力が低く長距離の推進が可能です。
 また、空隙のある岩盤や無水層の砂礫地盤などでは、還流する泥水が逸泥し、排土がうまくいかなくなることがあります。塑性滑材が地山の隙間を目詰めするので逸泥が止まり、面板加圧と泥水加圧が適切に行われます。

掘進機の小さなクリアランスと推進中の塑性滑材で、地山の崩落を防ぐ 掘進機の小さなクリアランスと推進中の塑性滑材で、地山の崩落を防ぐ

特徴.08

feature

SMMシールド専用機で、シールド工法としての施工可能

 掘進機後方にエレクターとシールドジャッキを装着し、シールド工法としての施工が可能です。推進工事では難しくなる超長距離や、発進間際の急曲線に適した施工ができます。
 シールド機には泥水式工法と泥土圧式工法があり、土質などの条件により選択できます。双方とも点検扉で切羽に入ることができるので、ビット交換や障害物に遭遇した時も、推進機同様に対処できます。

SMMシールド専用機で、シールド工法としての施工可能 SMMシールド専用機で、シールド工法としての施工可能

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